金曜日, 10月 26, 2007

outgrowing the earthその2〜地球規模の食糧問題

急激に工業化する国は穀物消費が急速に拡大する一方、穀物の生産量は減少する。
その結果、穀物の輸入が拡大する。
これは、所得の上昇に伴う穀物消費量の拡大、作付け面積の減少、農業就業者の工業従事にシフトが原因である。
この一連のメカニズムは、ジャパン・シンドロームとも呼ばれている。
現在、日本は穀物の70%を輸入に頼っている。
近年の中国の経済発展に伴い、大豆が需要に追いつかず、ついにオーストラリアから輸入を開始した。中国の穀物の不足分はカナダの穀物総生産高をも上回る7000万トンである。

地球温暖化は、収穫量に影響を及ぼすと言われている。アメリカ科学アカデミーは、「コメの生育期間の温度が1℃上がるごとに、収量はおよそ10%減少する」と報告している。
また、中国の砂漠化や灌漑用水の不足も、とりわけ中国北部の乾燥地帯の小麦の作付け面積を縮小させている。

さらに、そこに地球規模での人口増加の問題がのしかかる。
世界の人口は、1950年の25億人が2000年までに60億になった。1950年以降の増加は、それに先立つ400万年を上回っているのだ。
2050年にはインドの人口が5億以上増加すると予想され、2040年前後には中国を上回ると予想されている。

ここまでの話で先見の目を持つ人なら、なんらかのアクションを起こすはずだ。
現に、投資ファンドで水利権に投資したという女性がいるということも頷ける。

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