土曜日, 6月 18, 2005

Everyday Is Like Sunday

 

morrissey
Originally uploaded by mitsu_nakamori.
  モ ズことモリッシーの去年の彼の故郷マンチェスターでのライブDVD“Who Put The ‘M’ In Manchester”をAmzon.co.jpで購入、本日到着。モズは、去年のフジロックでは最終日の日曜日のグリーンステージのしかも最終ステージ に出る予定が開催前に突然のドタキャン。え~って感じで大ショックだった。フジロックの日曜日は終演の時間が近づくほど、3日間の日本最大のロック・イベ ントが終わってしまうのが子供の頃に夏休みの最終日みたいな寂しさで胸がいっぱいになる。「ありがとう、フジの夏。また来年もよろしく。」って感じ。そん なチョッピリ、センチメンタルな時間帯にはモズのライブはぴったりだと期待していたのに残念だった。
 モズはザ・スミスという80年代に活躍して いたイギリスのバンドのボーカリスト。ザ・スミスはとっくの昔に解散し、彼も7年前に訳ありで渡米し音楽活動を休止していたが、昨年、イギリスで カムバックを果たした。僕がザ・スミスをよく聴いてしたのは、大学生で就職を控えた時で、とくに内定先も決まっておらず、社会に出ることの一抹の不安を抱 えていた 時期だったように思う。学生時代には多くの友人をつくり、サーフィンに熱中し、多くの知らない街にずいぶん長い旅にも出た。夢のような日々を謳歌してい た。会社という未知で避けては通れない世界に自分が溶け込まなくてはならないことの不安。こんな時期にモズの歌声がぴったりと心にシンクロして響いた。
  さて、このDVDはフジで実現しなかった彼のライブを仮想体験したようなすばらしさ。まるでモズから1年ぶりに届いた贈り物のようだ。特に本編もいいが ボーナス映像のマンチェスターでのMove Festivalの野外ライブの映像は、フジのグリーンステージと重なってみえてしまう。でも、マンチェスターの鉛色の暗い空の色やオーディアンスの客層 がフジとは明らかに違う。この鉛色の空こそが彼を生んだマンチェスタの空であり、この色こそ彼の歌を引立たせる色なんだろう。
 ステージでは、 20年以上も前のザ・スミスやソロでの懐かしい曲‘Everyday Is Like Sunday’や‘There is Light That Never Goes Out’で観客の大合唱。モズもそんな観客に対して「こんな古い歌を憶えてくれてるなんて、、」って男泣き。すばらしい。フジロック、いや日本でこのよう な空間は望めないんだろう。そう考えると、モズが去年ドタキャンしたのも許せる。あの80年代の時間をザ・スミスやモリッシーとともに青春を過ごした同じ思いをもつ 同世代のイギリス達が、あのとき、そうEveryday Is Like Sundayな日々を懐かしむように画面のなかで合唱している姿を観て心が熱くなった。音楽は言葉や国境、時間を一瞬にして超えてしまう。
 

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