火曜日, 2月 15, 2011

はじめにリズムあり〜Fela Kuti



昨年末からフェラ・クティを改めて聴き直していた。
1990年後半に高橋健太郎氏によってフェラの未発表音源が大量にCD化されていて、それらのCDをコツコツと集めたりしたが、むしろyoutube上にある大量のフリーな音源を貪るように聴いていた。(僕たちは、こんなにも良質でグルーブある最高の音源をフリーで聞くことができる時代にいる!)

さきほどのブログで紹介したブライアン・イーノの新譜とシンクロしていたってことを今になって知った訳だが、僕も改めて音楽の面白さってものを、今一度フェラのアフロ・ビートからその答えを探そうとしていた。
今日、音楽がどんどん複雑で怪奇になっていくなかで、「はじめにリズムあり」という感じでワン・コードかつ無駄をそぎ落とした人工的で退屈なミニマルなビートの上に、次々とサックス、ボーカル・コーラスなどによる肉体的な重厚なグルーブが重さなることで、リスナーを糸も簡単にあっちの世界へと連れ去ってしまうフェラのミュージック・アーキティクチャーって最高にcool。
僕は、トーキング・へッズとイーノによってフェラの存在を知った80年初頭、リアルタイムでフェラの12インチシングルを輸入レコード屋で高いお金を出して買い漁っていたのだが、その頃のチカラの抜けたグルーブがたまらなく好き。

ともかく、現代のクラブ・ミュージックも元を正せばフェラのミュージック・アーキティクチャーに行き着くわけで、これは発案者であるイーノが彼の新作によってそのセオリーを30年ぶりに証明してくれている。
とはいえイーノの新作“Small Craft On A Milk Sea”は、やはり難解でもあることは否めないが、それを解く鍵はフェラ・クティにありそうだ。

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