カトリーナとリタの2つのハリケーンでとんでもない被害を被ってしまった音楽都市ニュー・オーリンズ。多くのミュージシャンが住んでいた9th wardは中でも最も洪水がひどく、多くの家屋が壊滅状態になっているので、人々がいつになったら街に戻って音楽活動を再開できるものなのか心配だ。
ここ最近、ニュー・オーリンズの音楽を聴き直している。音楽に目覚めた中学生の頃、兄貴やその友人の音楽マニア達のレコード・コレクションにDr.Johnの名盤GUMBOやアラン・トゥーサンなどのLPがあった。当時の僕には、その良さがはっきり言って分からなかった。
すべての音楽の‘根っこ’がニュー・オーリンズにつながっている。50年代のR&B黄金期に活躍したリトル・リチャーズやレイ・チャールズもニュー・オーリンズのセカンド・ラインというリズムを吸収したことで最強のリズムとなり、やがてロックンロールの誕生に大きな影響を与えたと言われている。近年のラップ界では異端児であるカニエ・ウエストも黒人音楽のルーツを掘り起こすべくニュー・オーリンズに向かっているような気がする。改めて、これらの音楽に触れていると、不思議と自分のこれまでの屈折した音楽感性が矯正されたり、バージョンアップするようである。
月曜日, 11月 21, 2005
ニュー・オーリンズ
日曜日, 11月 20, 2005
ヘルシンキの昼下がり
森と湖の国、フィンランドの首都ヘルシンキ。
冬の北欧の昼下がり。
夏の白夜の頃とは違って、冬の今頃は昼でもこのような憂鬱な暗い街。確か、このあたりはヘルシンキ駅界隈だったと記憶しているが、歩行者が少ない。
長くて暗い北欧フィンランドの冬。サンタクロースはクリスマスの準備中。
一度は住んでみたい北欧の大好きな街。
GOA
ペルシャ湾に沈む夕日、ポルトガル植民地時代の街並み、パームツリーと妖しいビーチ、インドのなかのキリスト教の聖地、フランシスコ・ザビエルの終焉の地、そしてトランス発祥のサブカルチャーな地。
南インドのゴア。
20年ぶりに訪れてみたい古い街。
月曜日, 10月 24, 2005
伊勢と伊賀とサルタヒコ
古事記で天孫降臨の重要な役を担ったサルタヒコ(猿田彦)という神様がいる。この神様は未だ古代史で解明されていない謎が多い。先日、伊勢の猿田彦神社で恒例のサルタヒコフォーラムに出席した。歴史学者、宗教学者、人類学者、音楽家、アーチストといった日本の各方面で最先端な学者やアーチストが神社に集うという素晴らしい空間であった。
伊勢という場所柄、皇學館の神道学の教授陣も多く、神社大好きの僕にとっては堪らない人的ネットワークをいただいた。そういえば、僕のルーツである伊賀(名張市)には皇學館大学の名張キャンパスもあるし、お隣の御杖村は倭姫が大和朝廷からアマテラスを伊勢の地へと導いた街道もある。サルタヒコを通じて、伊勢と伊賀を繋いでいる新たな線があるのかもしれない。
写真は、山口県美祢市の猿田彦神社で偶然発見したサルタヒコの珍しい像。
日曜日, 10月 23, 2005
アースダイブ in 東京
火曜日, 10月 18, 2005
emacを購入しようと思っていたのに.....
日曜日, 10月 09, 2005
DooBoo フェス
ラインナップは、ワ ルシャワ・ヴィレッジ・バンド(ポーランド)、KILEMA(マダガスカル)、OKI(アイヌ)他。念願でもあった、僕の最近のお気に入りのOKIのトン コ リ演奏をナマでみた。トンコリというアイヌの伝統楽器がかってシャーマンが用いた楽器であったということで、その音色や反復する不規則 なシンコペーションを聴いていると魂が覚醒してくるような快楽。
ワルシャワ・ヴィレッジ・バンドはポーランドのポーグスとも形容される若手バンドで、共産主義政権下で死滅しかけていたポーランドのルーツミュージックを 掘り起こ し、それをベースにスカンジナビア(17世紀にポーランドはスウェーデンに占領されている)のポルスカというダンス音楽やジプシー音楽などの汎ヨーロッパ 圏の伝統音楽と パンクミュージックやトランス、ダブ等との融合を試みている。
現在進行形の彼らの音とバブル期の第一次ブームとの違いは、シンセサイザーなどの電子音を極力排除し、ナマ楽器によるバイオ・テクノな音であることや、トランス・ミュージックという概念が下敷きされている点である。
月曜日, 10月 03, 2005
次世代アグリ(農)の幕開けは近い
今、日本の農業はとんでもなく複雑な多くの問題を抱えている。高齢化や後継者不足、外国産との価格競争、高いランニング・コストの割に純利益 が低く、そのうえに税負担の重荷によって農業従事者は縛られている。これらの諸悪の原因は農業を切り捨ててきたと言っても過言ではない日本の政治にあるは ずだ。
ここで、日本の農業をもう一度見直してみたい。我々の命を守る食料の保証はもちろんのこと、国土や環境の保全、人々にゆとりや安らぎを与え、農村は日本の伝統的な文化の宝庫でもある。
ハリケーン・カトリーナやリタの甚大な被害が石油生産にも影響を及ぼし、これが最近の著しい石油価格の高騰へと我々の生活にも直結した問題となっている。 そこ で、化石エネルギーに替わるバイオ・エネルギーのことを紹介したい。例えば、ドイツでは菜種から精製されるバイオディーゼル燃料であり、アメリカではトウ モロコシのエタノール燃料がそれである。近い将来、これらの畑から生まれたバイオ燃料で動く自動車が走り出すであろう。そうなれば、田畑は油田となり、農 業は工業化と変貌するはずだ。
ドイツには既に地域のエネルギーを菜種油や風力、間伐材などのチップによる火力、ゴミや家畜の糞を利用したメタン ガスなどのバイオエネルギーを自給自足しているユーンデという人口800人程度の小さな村がある。発想が60年代のヒッピーコミューンと共通しているよう で興味深い。
土曜日, 9月 24, 2005
祝エイミー・マン初来日
さあ、来月は、来日イベントが目白押しだ。ストリング・チーズ・インシデント(これは9月30日)、マハラ・ライ・バンダ、ファンファーレ・チョカリーナ、リンダ・ルイス、そして、エイミー・マン。
エイミー・マンの初来日が実現! やった。本当に待ってました。嬉しい。彼女のライブの夜は、何がなんでもスケジュールオフ。
水曜日, 9月 21, 2005
水曜日, 9月 14, 2005
FM好き
FM-RADIOが大好きだ。
最近のテレビは嫌い。CSもミニシアター系のCinefil-imagicaぐらいかな。僕が選局するFM局はロンドンのvirgin-radio、capital-FMってところが定番だけれど、これらのチャンネルでは、ヘビーローティションでワンパターンなブリティシュ・ロックが流れ続けるんだが、ロンドン子たちは一日中聴いていても飽きないものなのか? いつかイギリス人に聞いてみたい。
それと、今、インターネットで世界中のFM局をオンラインでリアルタイムに聴けるというのは、凄いことだと思う。昔は、アメ村(大阪)あたりでアメリカのFM番組をエアチェックしたカセットテープが1500円程度で売られていた。
ところで、僕の最も好きな番組は、J-Waveの土曜の早朝(というか、遅い夜)から始まるスムース・エアーっていう番組。土曜日の心地よいリラックスした空気にマッチしたチルアウトな雰囲気。でしゃばらず、そして、洗練されたアーバンな選曲がいい。
それと、サンクト・ペテルブルグに滞在していたときに聴いたロシアの局もよかった。
旅にラジオを持ち込んでご当地のFMを聴けば、その土地の情報やらヒット曲から彼らの趣味の傾向が耳で一発でわかるのがよい。そういう意味では、自宅に居ながら世界中のラジオをネットで聴くことができるという便利すぎる環境というのは、反面、旅の楽しみがほんの少しなくなるようで寂しい気もする。それにしても、関西圏のFM局の元気のなさ、稚拙な選曲には怒りさえ覚える。
木曜日, 9月 08, 2005
アメリカのポジティブな面(その2)
ジョージが病気から復帰した後に録音されたライブ版の“Waiting Columbus(78年ぐらい)”もいいけど、10倍はいい。
アメリカのポジティブな面
前 回、カトリーナが現代のアメリカの影の部分を露出したことを書いた。でも、昨日、ニュースをみていたら、スピルバーグ達が多額の寄付をしたとか、ジョン・ トラボルタが自身の自家用飛行機を操縦して、被害地に物資を運び届けている姿も映し出された。中でも、ボランティアをしている普段着姿のトラボルタって、 映画「ラッキーナンバー」のハマリ役のような小金持ちで少し癖があって、それでも気さくさの抜けないアメリカ人って感じで好感がもてる。いずれにせよ、セ レブと呼ばれる人達が、懸命にボランティア活動をして助け合うというシチュエーションって、日本では稀なんだろうか。こういうアメリカのボランティア精 神って大好きだ。
アメリカ人の「皆で楽しみも苦しみも共有・共感(シェア)する」という精神はアメリカの文化でもあると思う。例えば、こんな話を聞いて笑ったことがある。見知らぬipodユーザー同士が道ですれ違った時、おもむろにお互いのヘッドホンジャックを差し出し、相手のプレイリスト音源を聴き合い、シェア(=共感)するという行為が あるそうだ。このように音楽の感動をシェアするという行為はグレートフルデッドのコンサートで客席でオーディアンス達がマリファナをまわしノミしていく心 理と近いと社会学者が指摘していた。このような陽気さや開放感は、日本人には分かるようで理解し難いアメリカ人の心理でもある。
さて、好きな音 楽を皆でシェアするという文化は、グレートフルデッドのライブ音源が録音し放題であったり、そのテープをファンの間でトレードしていた70年代初頭まで遡 る。現在のように著作権によってミュージシャンの報酬や低迷するレコード業界の売上げを法の規制で一方的に保護しようとする考えとは正反対なもので、リス ナーとアーチストとの共感であり開放的なものであった。いまでも、そんなフリーダウンロードが可能なwebサイトはアメリカにはたくさんある。僕がリンク しているジェリーガルシアのサイトの中にも、たくさんのアーチストのライブ音源を聴くことが出来る。例えば、73年のLittle Featのコロラドでのライブ音源は、故ローウェル・ジョージのスライドギターを200%堪能できるかなりの貴重な涙モノのギグだ。
その他にもジャック・ジョンソンのbonnaroo音源(去年のfujiのヘブンのごとく、ゆぅる~い。ベン・ハーパーの飛び入りでジミヘンの曲やって る)、Bob Wier&ratdog、phil Lesh&frends、Yonder mountain strung band等々よだれモンだ。
火曜日, 9月 06, 2005
ヤマウト続報-小嶋さちほもやってくる
今日、久々にHPを覗いたら、しっかり内容も更新されている!! 日曜日には、小嶋さちほのライブも追加されたようだ。ということは、サヨコオトナラのサヨコと共演があれば“zelda”の 再来ってことなんだろうか、ワクワクする。GOA GILLの24時間にも及ぶDJプレーで、僕は果たしてどれぐらい踊り続けることだろうか? 年甲斐にもなくフラフラとよろけながら踊っている中年がいれば僕です。では、週末、ヤマウトでお会いしましょう。
ハリケーン“katrina”
また、テロやイラク戦争に偏り過ぎた危機管理体制や予算配分のため、自然災害時での政府の対応力の拙さや被害者の多くが低所得者層であったことなど、現代のアメリカが抱える複雑な問題点が露出されたように思う。この点は、阪神淡路大震災での政府の対応の未熟さなどとの共通点も多い。
さて、僕は昨夜、仕事で山口市内に滞在していた。台風14号の進路にある山口は早朝から暴風に見舞われた。新幹線が辛うじて運行されていた午前中までに仕事をテキパキと片付けて、 大阪に無事戻ることが出来た。
金曜日, 9月 02, 2005
沖縄病
昨夜は、数年前に熱中していたペルー音楽とエジプトのアラブ音楽で酔いしれた。ここ最近、パーカッションやドラムに新たな魅力を発見したものだから、改めて、アラブ音楽でのパーカッションの面白さやその重要性がみえてきた。
ペルー音楽を聴くと、なぜか、沖縄に行きたくなる。沖縄の深い秋の空と入道雲。 どうやら、夏バテが回復したとたん、沖縄病が発病したらしい。
火曜日, 8月 30, 2005
奥伊吹・甲津原の郷
いや~、本当に素敵な山人の住む集落だった。週末、滋賀県の奥伊吹の里をフィールドワークしてきた。同行した滋賀県人さん達も、この風景は近江の国とは違う!と感動しておられた。冬には雪が4.5mも積もった記録のある雪国。この日も、すでに周りの自然に秋の気配が漂う。
この里の人工水路を流れる勢いのよい清流の轟音とともに、マイナスイオンが溢れかえっていた。
宿では、牡丹鍋(猪なべ)、鹿刺し、イワナの骨酒などの、物凄い山の幸に舌もハートも大満足。例年だと金太郎鍋(熊なべ!)もあり。えっ、熊さんもいる!しかも、宿の大将は、全国の民謡コンクールでの数々のトロフィー保持者。酔いが回って、すっぱらしい民謡を披露していただいた。大感動!
それから、この里の自慢は、星空。天の川がくっきりとくっきりと頭上に......。満点の★が手に届くぐらい近くに見えて、しかも地平線近くまでびっしり。
日本にも、まだ、こんな凄い山人達が住む里とが残っていたことに大感動。次回は、山中が真っ赤に染まる紅葉と白銀の世界を堪能しに、再訪することに決定。金太郎鍋にも挑戦。
いたる処に山菜と薬草が茂っていた。薬草ファンのメッカ。
水曜日, 8月 24, 2005
広島へ
新規プロジェクトのため、来年の春まで頻繁に広島市や備北地方を訪れることとなる。
お好み焼き、カキ、宮島、広島カープ、、、、。これまでは、あまり広島に縁がなかったけど、“半分広島県人”と言われるよう、せっせと通いたい。よろしく、HIROSHIMA。
金曜日, 8月 19, 2005
四国の渇水
早明浦ダムの貯水量も遂に底をつき、高松では本格的な断水制限が行われ、生活に不便を強いられておられることと察します。四国の方々には、心からお見舞い申し上げます。
僕も、昨年の夏は高松で住んでいた。2年強の高松生活であったが、その間、運良く水で困ることはなかった。去年は大型の台風が何度も四国を直撃し、高松市 内でも浸水によって交通や生活が麻痺する大混乱となった。僕の住んでいたマンションも1階が床上浸水となったが、このときも偶然、神戸に帰省していたし、 僕は2階の部屋だったので被害に遭わずにすんだ。
さて、昔は、今のような渇水で深刻な被害となったことだろう。米や農作物への悪影響が飢饉につ ながり、人の命に係わる深刻な事態となった。だから、朝廷は、陰陽師などのシャーマンに雨乞いの祈祷をさせていた。奈良や京都には、今では忘れられている が、彼らが雨乞いの祈祷をする聖地がある。これらの聖地はおおむね水の神である竜神を祀っている神社である。
「陰陽師(岡野玲子、夢枕獏)」の 8巻<安陪晴明 天の川にて雨を祈ること>に、安陪晴明が雨乞いに竜神の神様の聖地巡礼をするという物語がある。その聖地とは、「貴船(鞍馬)」、「龍穴 神社(奈良県室生村)」、「丹生川上神社(東吉野)」そして「天河」。これらの水の聖地は、全て地下の水脈で繋がっているそうだ。
ちなみに、明日、僕は、龍穴神社に行く。