火曜日, 4月 26, 2011

リチャード・ギア


リチャード・ギアは敬虔なチベット仏教徒である。
アメリカ社会でチベット文化のために身を挺した活動をしている。
ギア財団(Gere Foundation)ではチベットのために活動する複数の人道団体に寄付を行ったり、チベット僧の福利厚生のための事業を行っている。
ギアにとってのチベット支援は虐げられた民を救うという浅薄なチャリティ精神ではない。
「チベットを救うとき、我々は敵とも兄弟姉妹になれるという可能性を同時に救っている」という言葉が示すように、
チベットの仏教文化の存廃は人類の文明の未来の行方を決定するとの認識から、彼はチベットのために戦っているのである。そして、いまでは彼の考えが多くの西洋の知識人も共有するものとなっている。

2008年の北京オリンピック開催前において世界中からチベット問題に対して中国政府の対応に抗議していた矢先、日産がCMの起用を予定していたリチャード・ギアを急遽ドタキャンした。マスコミも一切この事実に触れることはなかったが、日産が中国政府に気をつかったことは明らである。
結局、イタリアのフィアットがギアを起用し、この象徴的なCMを発表。
フィアットのメッセージは、中国から得られる目先の利益よりも、チベットの高潔な理念を支援するという姿勢である。

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