水曜日, 2月 11, 2009

ロングテール現象化するiTunes Store

仕事がら、毎月、最低20枚程度のCD作品を購入するが、
その大部分はiTune Storeでダウンロード購入がメインとなりつつある。

その一番の理由は、iTune Storeのラインナップが充実してきたこと。
特に、ちょっと前まではJ-Pop主体だったこれまでのジャパン・サイトが格段に品揃えがよくなってきた。
つまり、iTune Storeは、アマゾンによってこれまでの本屋の80:20法則をぶち壊したあのロングテール現象が、音楽業界にも起きつつある。
これは、リスナーにとって、そして、アーティストにとっても歓迎すべき兆しではないだろうか。

音楽産業がインターネット配信によるイノベーションで、アーティストとリスナーとの関係が微妙に変化が生じている。
ブライアン・イーノも「できたての音楽作品をホットな状態でダイレクトにいち早くリスナーに届けられるということに、大いなる可能性がある」と示唆し、新作のデビッド・バーンとのコラボレーション・アルバムも当初は、インターネット配信のみで販売され話題となった。

さて、そのiTune Storeの魅力のひとつに、“セレブリティ・プレイリスト”なるもがあるのをご存知だろうか。
著名なミュージシャンや俳優、クリエーターたちが彼らのi-podのプレイリストに普段どんな曲を入れて持ち歩いているか?をコンセプトに、最先端なセレブ達の音楽志向をファンも共有でき、ついでにその曲をダウンロードしてもらおう・・というようなもの。
レストランで他人の食べているメニューが無性に気になるあの心理に近い。
例えば、デザイナーのポール・スミス氏は、彼の創る洋服のイメージ、つまりロンドン・モッズな新旧の名曲を中心にラインナップしていたりする。

ちなみに、僕が気にいったのは、TOWA TEIとコーネリアスのプレイリスト。
TOWA TEIのラインナップは、なんとも都会的な洗練された最先端な音。氏は確か長野に移住されたと記憶するが、白樺に囲まれた大自然の中で、こんなに気持ちのいいオシャレな音を楽しんでおられるのだろうかと、創造も膨らむ。
ラップのQ-TipとかKlepは、このプレイリストを知らなければ決して出会わなかっただろう。まさにこれがロングテール現象。
コーネリアスのプレイリストは、40曲ぐらいのボリームで、ここまで趣味のネタをバラしてもいいのか!というぐらい、彼の創造の源となっている音ネタを披露してくれていて、ファンとしても嬉しいかぎり。なお、彼もコメントしているが、サン・ラーのCDがiTune Storeでかなり充実していて、“ヘェ〜”って感じで意外だった。

アップルのステーブ・ジョブスがI-pod、i-phoneで世界中の人々へみせつけた驚き。ついに音楽という人類共通の嗜好、楽しみ方のイノベーションがおこり、そして、じわじわとライフスタイルにまで浸透し、これが普通になる日も近い。
恐るべしジョブス・・・

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